ペテガガリ岳(1763m)
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北海道南部にあり、「遥かなる山」といわれてきた日高山脈の一座である。特徴的な切り立った南面、三つのカールを従えた東面とともに、東西の尾根に長い縦走路を持ち、登山者の憧れの山となっている。入山口となる静内ダムゲートから登山口までの道道静内中札内線は、通行止になっておりアプローチには困難を極めている。 静内川源流のペテガリ川に因んだ山名であろうが「ペテガリ」は「ペツ・エ・カリ、川がそこで回っている川」とある。(『北海道の地名』山田秀三著) ペテガリは登山口までの林道のゲートからのアプローチが50kmもあるので、前日にペテガリ山荘に入り、朝4時からの出発になりました。ペテガリの登りは7時間でいくつかのピークを繰り返し超えてゆかねばならず、ペテガリ山荘からの地図上の高度差は約1300mですが、実際に稼ぐ高度さは3000mにもなります。日高は熊の生息しているところで、山道には真っ黒な熊の糞が幾つも落ちていますので、熊を刺激しないように、近寄らせないように気をつけて登ります。少し登るとずっと、長い長い尾根歩きになるのですが、遠望がようやくできる程度の曇りでしたので、むしろ歩き易かったようです。やっとたどり着いた頂上では、曇り勝ちながらも、雲が切れると、回りを取り囲む日高の山塊が見え、遥かに襟裳岬まで繋がる海まで見渡せ、大自然の余韻に浸れます。
現地ガイドの白川さん、神威山荘経由の峠越えで来てペテガリ山荘で同宿して意気投合し同行することになった埼玉の寄居から来た湯本さん(「寄居の山賊」と言う300名山を目指すwebを作っています。)、今回のペテガリ岳登山を計画した石田さん、お誘いに乗った私との4名でペテガリ岳、神威岳と行動を共にしました。仲間がいる登山は、日高の山の話、日高の現地の話、山仲間の話と話題が豊富で会話が楽しい登山になりました。何時も思うのですが山でのいろいろな方との出会いも山行きの楽しみです。
ペテガリは登り終えたことに達成感を感じさせる山です。マニアックな山であるので登山記録がHPを検索すると多数載っています。確かに途中にコブが幾つもあり1050峰、1259m峰、1293m峰、1301m峰と登り下りを繰り返し、挙句に約500mの一気の山頂までの急登があります。ずうと単調な尾根歩きが続き、水場が無いので充分な水の確保が必要です。曇っていたせいか、雲が晴れないと遠望がない7時間の登りと5時間の下りになりますので、おいそれと行ける山ではないようです。現地ガイドの白川さんでさえ今回が6度目の登山で、きついことから好んで行きたい山ではないようでした。
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