菜食料理と精進料理:動物性食品を避け、穀物、豆類、種実類、野菜、果物を中心に摂る人のことを日本では菜食主義者と呼ぶが、一方で精進料理は大乗仏教の影響もあり倫理的な戒律を守るという意味があるが菜食料理の一種である。肉食を否定する主張には2種類あり、過剰な肉の摂取を戒める主張と肉食そのものを否定する主張があるが、前者は健康のためであり、後者は不殺生戒の思想に基づく。一般的に宗教において菜食主義の傾向が強いのは、肉体より精神を至高のものとする禁欲主義の影響が大きいと考えられる。 健康上の理由からの菜食料理:卵や牛乳を摂取しない菜食主義であっても栄養が摂取でき、癌、糖尿病、肥満、高血圧、心臓病といった生活習慣病や認知症のリスクが減り、20年以上の菜食者は平均寿命が3.6年長いとの報告がある。また血圧や肥満度指数(BMI)が低いが骨粗しょう症のリスクが高くなる。過剰な肉食は、大量の動物性脂肪摂取を意味し、中性脂肪の増加や内臓脂肪・皮下脂肪が増加し、同時に必要以上のたんぱく質摂取につながりその結果体内で発生した過剰なアンモニア排出のために肝臓や腎臓に負担を強いることとあいまって生活習慣病のリスクがある。このように肥満の最大の原因は摂取カロリーであり、菜食料理はカロリー、塩分が少ないとされている。 懐石料理と菜食料理:日本では、厳密な菜食はあくまで寺での修行においてのみの行われたが、この環境で利用される精進料理は、大豆やその加工食品(豆腐やゆば)など、タンパク質豊富な豆類を積極的に取り入れるなどしており、また、他にも、野菜から木の実・キノコ類・山菜など、様々な食材を幅広く利用していたことから、経験的に栄養バランスが工夫されていた。また、禅やその影響を受けた茶道において、精進料理の影響を受けて発達した懐石料理は、多少魚介類なども採り入れており、菜食主義からは遠ざかっている。その一方で、伝統的日本食はコメ・大豆・野菜を中心に魚類を配したものであり、欧米のように動物性タンパク質に偏った食生活にはなっていない。 |
野菜の天麩羅 最近は野菜を使った天麩羅を良く作っています。朝採りの行者ニンニク、カタクリ、フキノトウ、コゴミは生のままでも食べられますが天麩羅にする美味です。椎茸、人参、玉葱、じゃが芋、薩摩芋、アスパラガス、牛蒡などの市場で買える野菜も天麩羅に適するようようです。これらの野菜を混菜にすればカキアゲになります。 |
菜食料理 菜食5品を卵を使って作ってみましたが、基本は和風の5品になっています。スープ、漬物又は付き出し、煮物、豆腐の焼き物(又は炒め物)、パスタ、サラダ・・・等々及びデザート。料理のメニューはいろいろ工夫できますが、食卓の賑いとしては今ひとつの感が致します。 |
仏教徒の精進料理 大豆やその加工食品(豆腐やゆば)など、タンパク質豊富な豆類を積極的に取り入れるなどしており、また、他にも、野菜から木の実・キノコ類・山菜など、様々な食材を幅広く利用していたことから、経験的に栄養バランスが工夫されていた。 |