食事とは香りを命とする尊厳な儀式である。「燻製」はスモークチップをいぶすだけで肉や魚を気高い芸術品にする人類が古くからあみだした偉大なる調理法である。人生の価値観を香りに託したレシピとは燻製ではないだろうか。こんな訳で、燻製の作り方をリサーチしてみました。ーーーー
家ナカ燻製の作り方:燻製とは塩漬けにした肉類、魚類を煙でいぶし、乾燥させた保存食品である。煙には抗菌効果の他に独特の風味が有り、その味わいはバラエテイに富んで深みがある。作り方は様々ですが、100℃程度で短時間でいぶす「熱燻」、60~90℃で数時間〜数日いぶす(温燻)、摂氏30℃ぐらいで1〜3週間いぶす「冷燻」があるが、家ナカ燻製には「熱燻」が適している。そうは言っても家の中でやるには、煙の発生を適度に抑え、食材からの脂肪の滴りを除去しやすくし、焼き焦げた木材のチップを清掃し易くする工夫が必要です。 簡単にできる「家ナカ燻製」は中華鍋、丸網、アルミ箔、鍋蓋とヒっコリとか桜、リンゴと言ったスモーク用チップを用意します。料理の手順は中華鍋にアルミ箔を敷き、その上にスモークチップを入れ、その上に丸網を入れ、上に食材を置きます。アルミ箔を敷くのは食材から脂肪分がたれ中華鍋の底が焦げ付くのを防ぐためです。丸網の上に食材を置くのは、燻された食材にスモークチップが付着するのを防ぐためです。鍋蓋で蓋をするのは煙を充満させ閉じ込めるためです。中火にかけ4~5分するとチップから煙が出始めるので、そしたら弱火にしてチップが発火しないよう気をつけなが商材を燻します。この時、換気扇を回して忘れずに排気するようにします。 上級者のする「家ナカ燻製」には中華鍋でなく、土鍋を使います。2合炊きぐらいの大きさが使い易いようです。土鍋には中蓋がありますので煙の密閉がよく、弱火で燻す時にも保温効果が有りますので、熱燻にも温燻にも適しています。アルミ箔の代わりにし脂肪分の垂れに受け皿を使用します、熱の伝達も良く掃除も簡便にできるようになります。最初は熱燻でチップを燻し、煙が充満してきたら火を弱め温燻に切り替えます、更に燻しを続けるには火を切ってしまうのも良いでしょう。ここら辺の燻し加減は食材にもよりますので工夫と経験に基づきます。 <参考:燻製する食材について>食材は肉類、魚類で少し脂肪分を除去したもの又は乾燥した干物がが良いようです。サラミ、焼き鳥、たらこ、魚の干物などは最適です、鮭トバ、ちくわ、チーズ、ビーフジャーキ、茹で卵なども適しています。牛肉、豚肉、鳥もも肉などはいったん火を通し又は茹でて脂肪分を落として赤身の部分を使って燻製にすると美味になります。 |
上蓋をして、熱燻する。 | 食材を乗せ、中蓋をする。 | 汁を受ける皿を置く。 | 皿を固定する網笊を置く。 | 鍋にチップをいれます。 |
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燻製アラカルト 燻製には干し肉、魚干物、ソセージ類が適しているようです。最近は発酵食品を使った料理を作っています。発酵食とは微生物の働きで作られる食品です。脂肪分の多い肉類はあらかじめ油を除去するように蒸すと良い意。生の魚類はあらかじめ軽く干すと良い。ソーセージ、煮玉子、サラミなどはそのまま温燻しても良いようです。野菜、乾燥食品には適しません。 |
鶏・牛の燻製 チンナゲットは水分が少ないので熱燻に適します。牛のサイコロステーキなどもも脂肪分が少ないので熱燻に適します。いずれも冷凍したものはそのまま使わず、オーブンで温め少し乾燥させてから、薫りがきつくならない程度に短時間で熱燻すると良いようです。これにブロッコリー、等を添えると美しく出来上がります。 |
燻製料理 熱燻した食材は煙により燻され香りがつきますが、燻し過ぎるとにおいがきつくなります。そのような時は野菜や切干大根、木耳などの乾燥食材と煮込たり、焼きビーフンやもやし、玉葱と炒めると香りも和らぎ美味のになるようです。 |
魚肉の燻製 魚肉も燻製に適します。秋刀魚の丸干しなどの干物はあらかじめ炙ったものを熱燻にします。鮭の切り身等はあらかじめ軽く焼いて水分を軽く抜いてから熱燻します。乾燥帆立の貝柱は温水に少し浸けて戻して手から熱燻した方が柔らかくなるようです。いずれの魚肉食材も燻し加減は香り付けを優先して工夫すると美味のになるようです。 |