食の味覚の中で、塩分は特にうま味を引き出す要素になっている。塩そのものを舐める人はいないだろうが隠し味としての塩分は欠かせない。漬物しかり、佃煮しかり、干物がしかりで美味さを醸し出しているし、保存食とするためにも重要な存在です。しかし、この塩分摂取が長い間の体内への吸収は血管の高血圧に影響を及ぼしているらしい。 まずは塩と体の話から始めよう。成人の60%は水分なので、その0.85%ほどが塩分でバランスがとれている。これはナトリウムとカリウムにより調節され浸透圧を一定に保っている。この数字をもとに計算すれば体内の塩分は体重が60kgの人では306gになる。これに対して、これを維持するために摂取する必要のある塩分(NaCl)は約3g/日とされている。一方で塩分をとり過ぎると血圧を上げることは多くの研究や統計から指摘されている。また高齢化に伴い、血圧は徐々に高くなるのですが、これが過剰な塩分摂取により助長される傾向があるようです。日本人の健康な成人の1日の摂取量は、厚生労働省の2015年の指導目標では男性8g未満、女性が7g、高血圧の治療を要する人は6gとしている。国連の世界保健機構(WHO)では5gとなっているが、日本人の従来の食生活の習慣からして急に改善するには無理があるので、先の目標値にしているようだ。しかし、イギリスでは政府が主導して減塩に取り組んだ結果、過去8年間に9.6gから8.1gに改善されていおり、生活習慣病の医療費軽減、健康年齢の延長に役立っている。 これに対して同じく厚生労働省の発表では2013年における成人の�菊�当たりの平均塩分摂取量は男性で11.1g、女性で9.4gとなっており、男女ともに60代までは歳とともに摂取量が増加しているのは、歳を重ねるに連れて濃い味を求める傾向があり、70代になってやや減るのは健康への留意を意識した傾向がある。2003年以降の年代別平均値で見ると2003年に11.7gで有ったものが2013年には10.2gになっており、0.1〜0.2g/年と徐々にではあるが健康志向と共に食塩の摂取量は減っているが、何らかの政府による誘導がない限り上記の2015年指導目標は達成できない状況にあるようだ。塩分摂取量を超えたからといって直ぐに体調の変化がある訳でもないので敏感になれないようであり、市販されている加工食品や外食に含まれる塩分が減らないので、意識して食品を選択し減塩に取り組まなければならないことにも原因がるようだ。 塩辛、漬物、干物、ラーメンや蕎麦・饂飩の汁やスープに塩分が多いので残すようにし、味噌、醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズなどの調味料は使い過ぎないようにして、薄味に慣れるように料理を工夫する必要があるようです。 加工食品の塩分ですと塩鮭1切れ(80g)は約4.6g、焼きちくわ1本(100g)は約2.4g、梅干し1個(10g)は約2gなどが含まれているようです。外食での塩分については蕎麦・饂飩は約6g、即席ラーメンは約4~6g、カツ丼は約4.5gなどとされているので調べてみると良い。加工食品、調味料には100g当たりの食塩相当量、100cc当たりの食塩相当量が表示されているで参考にすると良いし。ナトリウム成分量で表示されている場合は2.54倍すると食塩相当量に変換できる。 薄口醤油と減塩醤油 薄口醤油は色が薄く、より透明感があり見た目が綺麗な醤油で、味や香りがあっさりしていますが、塩分濃度は18〜19%であり、一般的な濃口醤油の16〜17%に比べ2〜3%高めです。色を薄くするために、作るときに濃度の高い食塩水を加えて発酵を抑え、色が濃くなるのと香りが強くなるのを抑えます。関西の饂飩や京料理に使われています。 減塩醤油は旨み成分は同等ですが塩分濃度が一般的な濃口醤油の約50%になっています。醸造は最初から濃度の低い食塩水を使うのではなく、濃口醤油から塩分を取り除きますので、工程が増える分だけ値段も高めになるようです。減塩の塩を使っている減塩醤油もあるようです。減塩の塩とは塩化ナトリウム(Nacl)の他に塩化カリウム(Kcl)を使って塩辛さを出しています。 酸味を使った料理 酸味を使って、献立に変化をつけると塩分を減らすことができます。レモン、すだち、かぼす、柚子などの柑橘類や酢を和え物や焼き物、唐揚げなどに使うと酸味、香り、色どりが楽しめます。 野菜サラダにはドレッシングを使うと、その塩分が気になります。そのような場合にはポン酢をドレッシングとして使うと良いようです。塩分が少なくなり、価格もずっと安くできます。 ケチャップを使った料理 オムライスヤオムレツ、ハンバーグのソースに使うケチャップは醤油、味噌、ドレッシングに比べて、はるかに塩分が少ない調味料です。ケチャップ味の炒め物、煮物ですと味付けに塩分は使いません。市販している一般的なケチャップは100g当たりの食塩相当量は3.1〜3.8gであり、メーカによれば、減塩ケチャップ、ヘルシーケチャップは約50%に減塩されています。 マヨネーズは意外と塩分の少ない調味料で、100g当たりに換算すると食塩相当量は約2gになります。マヨネーズを使う場合は1食分とされる15gを減らして使うのも良いようですが、一方でカロリーオフのマヨネーズは普通のものより塩分が高いので注意しなければなりません。 |